人工内耳ってなに?  
 
 
 
 
 

Q. どのくらいの装用者がいるの?

A. 

 国内では約7,000人(平成26年現在)の装用者がいます。
 うち半数以上が小児装用者といわれています。

Q. どんな人が適応するの?

A. 

 音声言語を修得後に失聴し、内耳(蝸牛)の障害で聞えを損なっている方。
 または、生まれつきか生後間もないころに失聴した小児。
いづれも補聴器の効果が低いことと、小児では1歳以降で体重が8kg以上が適応条件となっています。 また、リハビリに前向きに取り込む本人の気持ちと、家族や周囲の支援が大切です。
適応するかしないかは自己判断せず、手術を行っている病院で検査を受けられることをお勧めします。

Q. どのくらい聞えが回復するの?

A. 

 一般的には30db程度の聴力に回復します。
 ただし、聴力レベルと言葉の聞き取りは一致するものではありません。
脳が音声による言葉を記憶していなければ、人工内耳から伝わる音を言葉として 認識することはできません。 一例では成人の聴覚障害者で補聴器による単語聴取成績が0%だった方が、 装用3か月後に75%まで回復したという報告があります。

Q. どんな仕組みで聞こえるの?

A. 

 正常な内耳(蝸牛)の中には約1万5千個の有毛細胞といわれる器官があり、 鼓膜を通して内耳に伝わる音は波紋となって有毛細胞をふるわせています。
その刺激により有毛細胞から電気が発生し、聴神経へ音を伝えています。
感音性難聴といわれる聴覚障害はこの有毛細胞が消失することで起きるといわれています。
人工内耳は、蝸牛の中に電極を挿入し、失われた有毛細胞の代わりに 電気信号を発生させて聴神経に音を認識させています。

Q. どんな物を身に付けているの?

A. 

 人工内耳の体外機器は、マイク部分と音を電気信号に変換するスピーチプロセッサ部分、 変換した電気信号をインプラントへ伝える送信コイルなどから構成されています。
耳かけ型補聴器とよく似た形態で、取り扱いも補聴器とあまり変わりません。

Q. 装用手術はむずかしい?どこで手術ができるの?

A. 

 手術は全身麻酔により行い、2~4時間程度かかります。
 蝸牛の中に電極を埋め込む手術です。
最近では3~4日程度で退院する例もあります。
現在では、ほとんどの都道府県下の大学病院などで手術が受けられます。

Q. リスクはあるの?

A. 

 一般的な全身麻酔のリスクと、耳の近くにある顔面神経や味覚神経を 傷つける可能性があり、術後に顔面麻痺や味覚障害が起きたり、 ふらつき、めまいが起きることがあります。
これらには個人差があり、症状が軽い方やまったく現れない方もいます。
また、ほとんどの方が一定期間で元通りに回復しています。
術後の禁忌としては、一部の電気医療機器の利用制限があります。
また頭部をぶつけるような激しいスポーツや、水圧のかかるスキューバダイビングなどは禁止されています。

Q. 実際に装用している人の話を聞きたい

A. 

 大分支部をはじめ、全国で装用者の集会や例会が開かれています。
 詳細は当ホームページからお問合せください。




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